樽形煎餅とは
tarugata senbei
“御菓子司 虎屋吉末”の樽形煎餅は「菰樽型」をしているのが特徴です。
この形は江戸時代、灘の酒蔵から樽廻船によって全国に運ばれた酒樽がモチーフとなっています。
江戸時代に灘からの手土産として広まり、現代までにその伝統を受け継いでいます。
当店では、生地は機械で練らず、手練りすることで多くの空気を含ませています。
そのため、仕上がりは軽い食感に。
どこか懐かしく、お茶やコーヒーなどによく合う甘さに仕上げています。
小さなお子様からご年配の方まで、世代を超えてご愛顧いただいている灘の銘菓です。
樽形煎餅の成り立ち
origin
賜昭和天皇、本嘉納商店(菊正宗)行幸の際、お召し上がりの光栄。
室町時代から日本有数の酒処として知られる灘には多くの酒蔵が立ち並ぶ地域でした。
ここで作られた日本酒は神戸や大阪の港から「樽廻船(たるかいせん)」と呼ばれる船で全国へ運ばれていました。
その船旅の手土産として、灘五郷(魚崎郷、西郷、御影郷、西宮郷、今津郷)の醸造元18社の銘酒を一枚一枚に刻んだ特製せんべいを売り出したのが当店の始まりです。
当店では、8代に渡って続くこの伝統的な形と製法、味を継承し、現代に伝えています。